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January 18, 2008

アメリカの段違い

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cbreaker氏のブログで話題になっている「段違い」、アメリカの例をご報告。

とは言っても、製造方法が違うので、原因も異なる。画像は1908年シリーズ、透かし無し・目打11の3セント・タイプⅠ、版番号ブロックである。この時期のアメリカの郵便切手は、一部例外はあるものの、原則として転写式凹版により製造されていた。先ず、原版(凹版)を作成し、そこに軟鉄で出来た転写ロールを押し付けて画像を写し取り(凸版状)、その後焼入れにより硬化させる。この転写ロールを、鋼板上で転がし、画像を写すことにより、凹版の実用版が出来上がる。(耐久性を高める為に鍍金を施したりするが、大体の流れは以上のとおり。)

さて、画像のブロック、中央下部の切手(ブロック上では5番のポジション)のみ、僅かに印面が上にズレているのがお判りだろうか?これは、最初に行った転写が不完全だったため、一旦画像を抹消し、再度転写を行ったために、2度目の転写が少しずれてしまったものである。
この例では、元の画像が完全に抹消しきれず、部分的に薄く残ってしまった為、二重転写(ダブルトランスファー)として、後世の物好きを喜ばせてくれることになった。

因みに同じシリーズの、有名な「赤の5セント」も同じ理由で出来上がったもの。こちらの場合は、2度目に使う転写ロールを間違えて、5セントにしてしまった為に起こったもの。実物を見ると二重転写であることが良く判る。

大昔、某切手展で、この赤の5セントが展示されていたとき、某有名コレクターが一緒にいた人に「これはクリシェの入れ違いで起きたエラー」と説明しているのを聞いたことがある。
凹版印刷にクリシェが登場しないことは言うまでも無い。

画像の品は、二重転写である旨の説明無しにe-Bayに出品されていたもの。版番号が薄いこともあり、大した競争も無く、入手できた。
最近、同様の品が出品されていたが、二重転写の説明がついていたため、それなりのお値段になってしまった。美味しいことは、そう続かないか。
そのブロックも版番号が薄かったので、3セントの版番号ブロックで番号が薄いものを見つけたら、注意して頂くと「掘り出しもの」に恵まれるかもしれない。

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